こんにちは、みや(@miya_diets)です。
ジーナ式ネントレを赤ちゃんが低月齢時から実施しようとした場合、度々出てくるのが「搾乳」というキーワードです。
この搾乳というキーワード、じつに生後6ヶ月ごろのスケジュールまで出てきます。
そんな「搾乳」ですが、なぜジーナ式において搾乳というワードが頻出するのか。また完母で育児をしたいと希望する人は搾乳をしたほうが良いのか、そのあたりをまとめてみました。
ジーナ式ネントレを完母でやるなら、搾乳は必須?
昨今のSIDS(乳幼児突然死症候群)の対策の一つとして有効とされているのが母乳での育児です。
それもあり、「できれば完母で育てたい」と希望されるお母さんが日本では一定数いると思います。
そんな方々がジーナ式をやる上で、果たして搾乳は必要なのでしょうか。
ジーナ式ネントレで搾乳は安定した授乳量に繋がる
母乳の製造は、基本「需要と供給」で成り立っています。赤ちゃんに胸を吸ってもらい、その吸ってもらった分だけの需要に応じて、母乳を供給できるよう母体が製造していきます。
△参考情報/Medela「母乳の分泌: 需要と供給の仕組み」
基本的には、赤ちゃんに毎度の授乳に吸ってもらえればそのときは十分な量の製造ができます。
ところが、厄介なのは赤ちゃんの成長期です。
以下の写真は、生後0日~生後1ヶ月までの赤ちゃんの胃袋の成長を表したものです。
△参考情報/Medela「新生児の胃の大きさの目安」
ご覧いただくとわかるかと思いますが、わずか1ヶ月の間に約16倍にサイズアップをします。
一日のトータル授乳量も、450~500ml程度だったものが、3ヶ月ごろには1,000mlまでupします。この赤ちゃんの急激な胃袋のサイズアップ、飲む量に対して母乳側の供給が追いつかない場合が有るのです。
そして、それは往々にして母乳不足からくる空腹の夜泣きなどに繋がります。
それを防ぎ、常に安定した母乳量で赤ちゃんに満足してもらうために行うのが、ジーナ式では「搾乳」になります。
ジーナ式での搾乳実施推奨時期は3ヶ月ごろまで
ジーナ式のスケジュールに出てくる「搾乳」のキーワードは2つの意味があります。
- 母乳量のUPを目的としたもの
- 毎回の製造量を確認するためのもの
この2つです。
前者の「母乳製造量のUP」を目的とするのでしたら、生後3ヶ月頃までは搾乳を続けられると良いかと思います。生後3ヶ月以降の授乳量は、そこまで大きく変わらないからです。
逆に言うと、生後3ヶ月頃まで搾乳を続けると、お子さんの急な成長期が来ても対応できる分量の母乳を出すことが可能になります。仮に足りなくても搾乳しておいた分を補完的に使うことで完母で赤ちゃんの胃袋を満たすことが出来ます。
分泌量不足による、空腹の夜泣きも減らすことができるため、3ヶ月頃までは搾乳をするのがおすすめです。
ジーナ式に従って搾乳するけど、全然絞れない時
ジーナ式に従って、毎日せっせせっせと搾乳するけど、本に書いてあるとおりのミルク量なんて全然絞れない!
そんなときはどう対応したら良いのか、考えてみましょう。
ジーナ式の搾乳量はかなり多いので、あまり気にしない
ジーナ式では、スケジュールの中に「○○mlを絞って」と目安量が書いてあります。
しかしこれ、よく見ると生後1週目から「90ml搾乳」とかとんでもない量が記載されています。その後も60~90mlを搾乳しろ、という指示が生後3ヶ月頃まで続いていきます。
まず安心していただきたいのは、「これだけの搾乳量が取れる人はそうそういない」ということです。
また搾乳する目的は、前述したように「搾乳を繰り返すことで将来的な授乳量を増やす」ことにあります。なので、搾乳実施時にそれほど搾乳が出来なくても、心配することはありません。
これが執筆されたのは英国という、日本人とは体格も食文化も異なる国です。赤ちゃんの出生体重や成長具合も異なるでしょうから、あくまでも目安、程度に捉えておきましょう。
ジーナ式で搾乳するなら、電動搾乳機を使うこと
もう一つ、なかなか搾乳量が取れない。と言うときは手動の搾乳機を使っているか、合わない電動タイプを使っている方が多いようです。
低月齢時の搾乳回数は1日で3回ほどあります。それが生後3ヶ月ごろまで続くとなると、30日×3回×3ヶ月で270回搾乳することになります。
それを全て手動で行っていては腱鞘炎になりますし、なにより手動ではなかなか上手く搾乳することができません。
また電動であっても同様で、電池で使うタイプや、小型のタイプだとなかなかしっかりと搾乳ができない。もしくは時間がかかる。ということが多いようです。
個人的には、ピジョンの電動搾乳機がおすすめです。
初動はゆっくりと、それからボタン一つで搾乳の強さ、速さを調整することができ、胸に痛みを与えずに最後まで搾乳することが出来ます。
お金に余裕があって、搾乳時間を減らしたい方は両胸をいっぺんに搾乳できるアップグレード版もおすすめです。
1回の搾乳で片乳15~20分はかかるため、両胸をいっぺんに出来ると相当時間が短縮できます。ただし、洗い物もがっつり2倍で出るため、洗浄回数も考慮して考えるとよいかと思います。
母乳量が足りないと気になるなら、「母乳の出をよくするためのプログラム」を実践してみよう
母乳の量をあげたくて搾乳を繰り返しているのに、あまり出ていない。
赤ちゃんが母乳が足りず、空腹で夜泣きをしてしまう。
そういった時、ミルクをつかって解決するのも手ですが、母乳量を増やして対応したいのならば、本に記載されている「母乳の出をよくするためのプログラム」がおすすめです。
生後2ヶ月頃のスケジュールの中で、頻繁に搾乳を繰り返すプログラムになります。
私自身、母乳量が足りないのではないかと2回ほど実施したことがあります。21時ごろには定点観測として授乳量チェックのための搾乳をするのですが、始めてから1週間後には90ml程度だったものが130mlぐらいまで増えていました。
母乳量が不足していると感じたときは、こちらのプログラムも合わせて実施してみて下さい。
以上、ジーナ式における搾乳についてのお話でした。
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完母を希望される方が体の負荷なく授乳できますように。
それでは!
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